1965年8月の就航以来、22年7カ月にわたって青函連絡船として活躍した羊蹄丸が11日、解体のためシマブンコーポレーショングループの宮地サルベージ(本社=香川県仲多度郡、内藤和男社長)に入着した。
羊蹄丸は日立造船が建造した総トン数8311・5トン、全長132メートルの鉄道連絡船で、青函トンネルが開通した88年に終航。96年3月から昨年9月末まで東京・船の科学館で一般公開され、今年4月下旬から6月10日まで、愛媛県の新居浜東港黒島埠頭で最後の一般公開を行っていた。
宮地サルベージは、船舶解体などの金属リサイクル事業を展開。87年に開設した本社工場は敷地面積2万5000平方メートルで、主力設備は800トンギロチンシャー、250トン吊海上クレーン船1隻など。羊蹄丸を一般社団法人えひめ東予シップリサイクル研究会から購入し、船舶の調査や産業廃棄物の搬出後、11月から約1年かけて解体を行いながら、同研究会へ船舶解体に関する研究データを提供する。