2009年1―6月の転炉鋼、電炉鋼、鋳物用などその他を含む国内鉄スクラップ消費量の総計は、前年同期比47・8%減の1469万8000トンとなった。昨秋以降、国内鉄鋼メーカー各社が鉄鋼製品需要の落ち込みを受けて減産体制に移行したことが背景にある。
経済産業省の統計によると、本年1―6月の国内鉄スクラップ消費量の内訳は、転炉鋼が前年同期比51・1%減の353万2000トン、電炉鋼が45・8%減の899万8000トン、鋳物用他が46・6%減の186万8000トン。
一方、供給量の総計は前年同期比48%減の1449万6000トン。内訳は自家発生鉄スクラップが37・4%減の501万1000トン、国内市中発生鉄スクラップが52・2%減の948万6000トンだった。
本年上半期は国内鉄鋼メーカーの減産を背景に鉄スクラップ需要は前年の水準を大きく下回った。しかしその一方で、自動車や電機など製造業の低迷を受け鉄スクラップの発生も低調に推移。こうした状況下、鉄スクラップの輸出が活発に行われていたこともあり、鉄スクラップの需給バランス自体は総じて緩和することなく推移した。