港湾運送・倉庫業の大都(本社=大阪市港区、間口徹社長)はこのほど、大阪地区のスクラップ海上出荷拠点、堺泉北港助松埠頭のスクラップヤードを拡張した。当面は商社など鉄スクラップ・海外向け鉄付き非鉄スクラップ輸出の関連企業との契約を進め、船積み数量の安定化を見込む。将来的には工業用地という特性を生かして、工場誘致なども検討していくという。
大都が大阪府港湾局と契約する泉北助松埠頭のスクラップヤードは約2万平方メートルで、現在は商社など約10社が使用。鉄スクラップや、鉄付き非鉄スクラップの船積み集荷・海上出荷基地として活用している。
同社では新たに、助松営業所隣接地に約2200平方メートルの敷地を確保。助松営業所隣接地にあったメキシコの大手セメントメーカー、セメックスの設備を購入、解体してヤード整備を行った。
拡張したヤードは当面、現行と同様にスクラップ関連企業と契約し、保管・バラ積み業務等を行うが、拡張した用地が港湾部では珍しい工業用地として使用可能なこと、30年の長期契約を結んだことなどから、リサイクル関連企業などの工場誘致を推進する方針。
大都は1970年に設立。最大吊り荷重80トン・最大作業半径48メートルを誇る荷役重機「ネプチューン」を主力に、鉄スクラップ等の港運事業を行うほか、倉庫業やプラントなどの解体事業も手掛ける。