エンビプロ・ホールディングス(本社=静岡県富士宮市山宮3507―19、佐野富和社長)は、金属スクラップの中間処理を手掛ける新井商店(長野県松本市島立2346)から営業資産を引き継いだリサイクルサポートサービス(長野県松本市)の株式を18日付で取得し、完全子会社化したことを明らかにした。リサイクルサポートサービスは、同日付で社名を「(株)しんえこ(SYN ECO)」に変更している。
今回のM&Aでは、リサイクルサポートサービスの関係会社となっていた新井商店で、地域金融機関の協力を受け金融債権の流動化を実施。リサイクルサポートサービスは、不動産などの営業資産を新井商店から買い受け、従業員も全て継承した。またエンビプログループは、リサイクルサポートサービスの社名を「しんえこ」に変更。社長にはエンビプログループで、アラブ首長国連邦とチリに現地法人を有し、中古自動車部品や中古自動車の輸出を手掛ける3WM(名古屋市)の社長だった春山孝造氏(46)が就任。春山社長は同日3WMの代表取締役を辞任し、3WMの新社長には今井健太氏(31)が就任した。
エンビプログループは、2008年6月に後継者問題を抱えていたクロダリサイクルに対して事業継承型のM&Aを実施。同グループは、金属リサイクル分野ではエコネコル(富士宮市)、オイコス(愛知県豊川市)に加え、関連会社の富士エコサイクル(静岡県浜松市)、アビヅ(名古屋市)を擁している。今回のM&Aにより東海道のラインに本州中央部での拠点を獲得、地域間の連携を強め、グループの総合力を高める狙いだ。
佐野社長は「リサイクルサポートサービスは、長野県で唯一の大型シュレッダーを備え、行政を含む地域のリサイクルに欠かせない存在。一連の設備を活用し、従来の従業員と力を合わせて地域の期待に応えていく。当面は月間3000トンの扱い量を目指す」と話している。