2009年に国内で解体された使用済み自動車からの鉄スクラップ発生量(日本鉄源協会調べ)は、前年比6・8%増の204万トンとなった。解体台数が増加したことが要因。発生した鉄スクラップの内訳は、シュレッダースクラップが8・6%増の190万トン、プレススクラップが12・5%増の14万トン。
昨年、国内で解体された使用済み自動車の台数は前年比26万台増の408万台。処理工程別にみると、プレスでの処理が4万台減の28万台、シュレッダーでの処理が30万台増の380万台。シュレッダー処理比率(シュレッダー処理台数/国内解体台数)は、1・4ポイント増の93・1%。
使用済み自動車の流通ルートを大別すると、国内で解体されるものと中古車として輸出されるものに分かれる。09年の使用済み自動車の発生台数は前年比46万台減の481万台、中古車の輸出台数は72万台減の73万台。
09年は使用済み自動車の発生台数が前年比で減少したものの、中古車の輸出量台数が大幅に減少。結果、国内での解体台数が増加し、使用済み自動車から発生する鉄スクラップ量は前年比増となった。
使用済み自動車から発生した鉄スクラップは、Aプレス(解体自動車プレス)やシュレッダースクラップ、ギロチン処理による上級ヘビースクラップなどの形状で国内外の需要家へ納入されている。