姫路地区鉄スクラップ加工処理・販売大手の山陽(本社=姫路市、金城裕満社長)は、加西工場(兵庫県加西市)で建設を進めていた出力1メガワットの大規模太陽光発電システム(メガソーラー)が完成し、このほど太陽光発電事業を開始した。総投資額は約3億7000万円で、工場建屋の屋根を利用したメガソーラーとしては兵庫県初となる。同社では「安定した収益基盤として期待するとともに、リサイクル企業や業界のイメージ向上となれば」(金城社長)としている。
今回、メガソーラーを建設、稼働を開始した加西工場は、1980年に開設した同社の鉄スクラップ主要加工拠点で、2003年に第2工場を増設。第1工場が1万平方メートル、第2工場が3万9000平方メートルと関西最大級の敷地面積を誇る。主要設備は1600トンギロチンシャー、プレス機、80トントラックスケールなど。
同社では加西第2工場の広い工場建屋の屋根を設置場所として活用するとともに、一部パネルを工場周辺に設置。計1万3000平方メートル分の太陽光パネルを導入し、1メガワット(1000キロワット)の発電能力を確保した。今後も同社では「金属リサイクル事業を中核に、総合的な環境企業を目指したい」という。
山陽は1946年創業、58年に設立した姫路地区大手。主要拠点は本社工場のほか、加西工場(兵庫県加西市)と八鹿工場(同養父市)、三木工場(同三木市)に大型加工設備を持ち、月間取扱量は代納分を含めて5万トン。山陽特殊製鋼の鉄スクラップ納入実績はトップシェアを誇る。