財務省貿易統計による1―6月の税関港別鉄スクラップ輸出(ステンレス・合金鉄スクラップなど除く)は、全国の主要港で軒並み減少する中、川崎が前年同期比38・1%増の27万5539トンで1位となった。2010暦年実績で輸出量が全国1位で、大型輸出ヤードを備える船橋中央などがある千葉は、同28・0%減の27万196トンで2位。3位の東京は同49・8%減の16万3044トンと大幅減となったものの、関東湾岸が上位を占めた。
関東に次ぐ国内鉄スクラップ基地の中部地区のうち、名古屋が同42・3%減の12万7105トンで4位につけたが、5位は同20・1%減の9万6188トンで戸畑となった。6位は衣浦で、同48・0%減の9万6016トン。昨年5位の三河は、12位に落ちている。
鉄スクラップの不足地域とされ、電炉メーカーなど需要家が海上便も調達する関西では、堺が同14・9%減の9万4117トンで7位となり、唯一、関西で10位以内に入った。また、8位の博多は同19・4%減の8万4191トン、9位の横浜も同25・9%減の7万8333トンと、前年同期比を下回っているが、10位に入った石狩は同2・4%増の7万6822トンと増加に転じている。