鉄スクラップ加工処理・販売のオカガミ(本社=京都府八幡市、原田省三社長)は2012年7月期売上高11億5000万円、経常利益5750万円の確保を目指す。年間鉄スクラップ取扱量は3万トンを計画しており、「収益力の強化を優先するほか、小口案件を中心とした取引先の拡大などを進める」(原田社長)方針。
同社は産業廃棄物の分別処理など総合環境関連事業を行う浜田(本社=大阪府高槻市、浜田篤介社長)が2010年に100%子会社化し、同年から5年での再生計画中。2期目となる11年7月期で黒字化し、15年には月間取扱量5000トンまで引き上げる。
収益力強化に向けては、これまで電炉メーカー向け主体だった新断スクラップについて、発生工場別に成分分析、選別を行い、ヤード内には発生工場ごとの保管庫を設置。自動車関連・鋳物メーカー向けの鉄スクラップ販売を拡大している。
さらに仮設資材や中古建設機械などについては、製品として海外に輸出。また、浜田が持つ産業廃棄物関連や解体工事業の強みも生かし、鉄スクラップ加工母材の確保を進めるほか、今期中には増資を行い、機械設備の強化などを検討。20年までの中長期的な計画では売上高30億円、年間取扱量10万トンを目指す。
オカガミは1954年に設立。主力設備は1250トンスクラップシャーと800トンギロチンシャー、プレス機各1基。浜田は1973年に浜田電気工業のスクラップ部門を分社して設立。鉄スクラップ取扱量は年間約2万5000トンで、高槻事業所を拠点に産業廃棄物の分別処理や金属リサイクル、解体事業のほか、バッテリーのリユース事業などを行う。