産業振興(本社=東京都江東区、神永信一社長)は、原料事業に関する基盤強化を進めている。昨秋は熊本県内に鉄スクラップの集荷・出荷機能を果たす八代ヤードを開設し、本年1月中旬には東海ヤードの拡張工事が完了、さらに2月には姫路ヤードが開設する予定となっている。事業の付加価値を高め、国内外問わず鉄スクラップユーザーの需要に対応する考え。
八代ヤード(熊本県八代市)は八代港の近隣に位置。敷地面積は約5500平方メートルで昨年9月末に開設。主な設備は重機2基と放射能検知器。ギロチンシャーなど装置型の設備は置いていないが、ガス切りでの加工は可能となっている。水深が深いため5000トン級の大型船が入着できることも特徴の一つ。
以前は八代ヤードの近隣にあるヤードディーラーの敷地を借りて、鉄スクラップ事業を行っていたが、付加価値を高めるには独自にハンドリングする方が効率的だと判断したため、今回のヤード開設に踏み切った。
東海ヤード(愛知県東海市)は10年3月に隣接地6500平方メートルを取得しており、1月下旬には稼働を開始する予定。将来的には鉄スクラップ加工処理設備の導入を視野に入れている。
2月に開設予定の姫路ヤード(兵庫県姫路市)は、姫路港の近隣に位置している。敷地面積は約7000平方メートル。鉄スクラップのストックヤード機能を果たし、現地では主にヘビースクラップ類を中心に取り扱う。