昨年後半からの市況暴落を受けて、横浜市はこのほど、使用済みアルミ缶(UBC)の入札方式を改定し、従来の3カ月おきの入札から毎月の入札実施へ変更した。横浜市の行政運営調整局では「相場変動に伴う事業者のリスク負担を軽減するため」と説明している。少なくとも3月まで毎月の入札を継続する方針だ。
UBC市況は昨年10月以降、LMEアルミ相場の大幅安や需要後退を受けて、約1カ月足らずで半値以下へ急落。横浜市はこれまで四半期ベースで入札を実施していた。ただし、昨年9月入札(10―12月分)時に落札した事業者が、市況暴落の影響で多額の評価損に陥ったことから、関係者から入札方式の見直しが要請されていた。
横浜市ではこうした状況を踏まえ、9月入札分の12月渡し契約金額について、緊急措置として12月入札分(1月渡し)の契約単価への変更を認めた。
13日に行われた横浜市の落札価格(2月渡し)は、緑、戸塚両区でキロ68円、金沢、鶴見両区で66円と歴史的安値をつけた。
今回の契約変更について、横浜市のリサイクル業者は「相場は年明け以降も続落しており、従来の入札制度は業者側のリスクが大きいことから、今回の制度変更を歓迎している」と語った。