銅合金地金の製造販売や非鉄金属原料の販売を手掛けるクロタニコーポレーション(本社=富山県射水市、資本金=4億9980万円、黒谷純久社長)は、6月9日付で東京証券取引所2部市場に上場する。主幹事証券会社は野村証券。上場時の発行済み株式総数は700万株で、発行可能株式総数は2800万株。今月20日に公募・売り出しの仮条件を決定する。
同社は1870年(明治3年)創業の黒谷から分離し、1985年に現社長の父である黒谷俊雄氏が設立。翌86年、社名をクロタニコーポレーションに変更した。現在の従業員数は125人で、決算期は8月。
事業内容は主に銅合金地金(インゴット)の製造販売と、非鉄金属原料(スクラップ)の加工販売。地金事業は、船舶向けや水洗金具向けに約50種類の青銅合金を生産している。原料事業は国内外で集荷した銅、アルミ、ステンレスなどのスクラップを選別・加工を施して販売。このほか、仏像など美術工芸品の販売なども手掛ける。
2010年8月期の業績は売上高483億1900万円、経常利益11億7535万円、純利益6億4593万円。リーマン・ショック前には売上高700億円、経常利益20億円を超えていた。上場により資本体制の強化と人材確保を図る。