2007年09月21日(金)
 「B級品」と呼ばれ主に鉄鋼添加用に使われるスポンジチタンの需給が緩和している。純度99・6%品の国際スポット価格は現在キロ18―22ドル(ロイター相場)近辺で推移、2005年春の高値30―33ドルから30―40%下落している。

 航空機や一般工業分野で使う「A級品」の需給は引き締まったままだ。しかし中国でチタン製錬への新規参入や設備増強が相次いでいることから、B級品の供給能力は急拡大している。
 日鉱金属は20日、9月積み産銅建値を14日に続いてトン5万円(5・40%)引き上げ97万円に緊急改定、即日実施した。今月に入り月初3日も含め5回目の改定。新建値は8月6日以来の高値。月内建値が変更されない場合、平均価格は92万5000円。

 大幅値上げの要因は海外相場の続騰と、円安加速。
 電子情報技術産業協会(JEITA)がまとめた1―6月の電子材料生産実績は、前年同期比15%増の2461億616万円となった。原材料である銅やニッケル、レアメタルなどの価格高騰で、金属材料の生産金額が大幅に押し上げられた。永久磁石も希土類価格の上昇が続いたが、市場も拡大傾向にあり堅調な伸びを示した。