2007年08月21日(火)
 お盆休み明け20日の国内銅市況は、産銅建値が前週末、一気にトン当たり12万円も暴落した影響について、「実商いに入る前の値ごろ感を手探る」(東西の大手・中堅故銅問屋、専門中堅商社)状態が続いている。

 月末まで2週間の商いを控えている関係もあって、東名阪3地区の銅スクラップ市場では新建値84万円をベースとしつつも、月中平均建値91万400円における乖離(かいり)幅約7万円という過去最大級のギャップに戸惑いを隠せないでいるようだ。

 前週末、3地区の銅スクラップ相場は、日本伸銅、三宝伸銅工業が提示したダライ粉買値キロ当たり63円ダウンを足元の手掛かりとして建値の下げ幅の半分近く相当する急落場面を現出したが、20日は両社買値が再度15円値下げされるなど、市場を取り巻く環境は依然混沌としている。世界の株式市場や為替相場ほかファンド筋の動向などを勘案しながら、東名阪銅スクラップ市場を中心に関連市況を探った。
 三井金属は20日、8月積み亜鉛建値をトン4万6000円引き下げ38万8000円に改定したと発表した。海外相場の下落と為替の円高ドル安進行が影響した。月内推定平均は2万円下がり42万3400円となった。またこの結果、鉛建値の40万4000円に対して亜鉛が1万6000円下回る逆転現象が起きた。
 アルコニックスは20日、子会社のレアメタル専門商社、アドバンストマテリアルジャパン(=AMJ、東京・港)が、日立金属、住金モリコープ(東京・中央)、中国有研稀土新材料股フェン有限公司と中国河北省で希土類磁石合金の合弁会社を設立することで合意したと発表した。合弁当事者は23日に、中国政府関係者出席のもとで事業発足を正式に確認する。