2007年06月18日(月)
 古河電工の電解銅箔製造子会社、古河サーキットフォイル(本社=栃木県日光市)は、2010年3月末をめどに国内の電解銅箔生産能力を直近の月950トンから月1250トンに、3割強拡大する。

 今市東工場(日光市)の敷地内に製箔工程の建屋を1棟増設する。既に工事を始めており、建物は2008年春に完成予定。その後、製箔用の金属ドラムを約30基導入する。既存建屋の空きスペースを利用して、製箔に続く下工程の設備も増やす。総投資額は約60億円。
 日鉱金属は15日、6月積み産銅建値をトン当たり5万円引き上げ98万円(月間平均96万9000円)に緊急改定、即日実施すると発表した。

 新建値は今月6日の水準に並ぶ、10日ぶりの戻り高値。海外相場の反騰と、外国為替市場で日米金利格差の拡大を背景に、「円」が2002年12月以来、4年半ぶりの円安水準に急落していることを映した。
 電解マンガンの国際価格が続騰し、年初比で4倍近い水準まで急上昇している。現地14日の欧州非鉄金属価格(純度99・7%)は、前日から約28%も値上がりして、トン当たり5250―5600ドルと過去最高値を更新。中国国内の特殊鋼向け需要が急拡大し、輸出を引き締めていることが、今回の暴騰を招いているとみられる。

 電解マンガンはここ数年間、1000ドル台半ばを安定して推移。しかし2月中旬に急に動意付いて上値を追い、4月以降も騰勢を強めて、年初と比べると約3・7倍という価格を示現した。