2006年12月14日(木)
 国内銅製錬所の生産能力増強や効率化が進んでいる。

 世界的な需要増や原料の鉱石品位低下による生産減への対応、さらに買鉱条件の悪化や原油価格の高騰などにより操業コストが上昇しているため、日鉱金属と三井金属が出資するパンパシフィック・カッパー(PPC)は2006年度下期、佐賀関製錬所(大分県)の設備を合理化して効率的な生産体制を構築。玉野製錬所(岡山県)の生産能力も増強した。住友金属鉱山も11月下旬に41万トン体制を整えたほか、三菱マテリアルなども設備増強を進めている。
 三菱マテリアルは13日、12月積み鉛建値をトン4000円引き上げ24万7000円に改定したと発表した。海外相場が堅調に推移していることや為替が円安ドル高に振れているため。月内推定平均は24万4000円。
 アルミニウムスラグ(衝撃押出用素材)のトップメーカーである日本圧延工業(本社=兵庫県伊丹市南本町、豊島久社長)の2006年11月期決算が経常段階で4000万円程度の黒字に転換しそうな見通しだ。「製品値上げ効果に加え、合金スラグなど高付加価値製品へのシフト」(豊島社長)が奏功した。