2006年09月29日(金)
 大手非鉄製錬8社の2006年9月中間純利益(連結)合計は、前年比2倍の水準になる見通しだ。

 銅をはじめとする各種地金価格の高騰が続いているほか、電子材料などの需要も好調なため、これまでに全社が中間業績予想の上方修正を発表している。

 また三菱マテリアル、住友金属鉱山、同和鉱業、古河機械金属、東邦亜鉛、日鉄鉱業の6社は通期予想も上方修正しており、この結果、07年3月期決算では全社の連結売上高が1000億円を上回ることになる。
 インドネシア産錫地金の供給不安が台頭している。錫需要が世界的に伸びている中、他の東南アジア諸国で増産が盛んになり、インドネシアへの鉱石割り当てが減少。

 さらには、政府非認可の中小精錬業者の取り締まりも厳しくなっており、生産停止が相次いでいる。国内市中筋からは「玉が出にくいブランドもある」(大手地金問屋)という声も出てきている。
 財務省が28日発表した8月の非鉄金属輸入通関速報によると、銅系スクラップの輸入量が前年同月比で30―50%増加した。

 好調な需要を受け伸銅メーカーのフル生産が続いているためだが、国内のスクラップ発生量が全体的に薄いことから、「関西地区の原料集荷筋が海外原料を積極的に手当てしている」(メーカー筋)もようだ。