2006年09月04日(月)
 三宝伸銅工業(大阪府堺市)はこのほど、シリコン系鉛フリー銅合金『エコブラス』で独占的ライセンス契約を結んでいる米国チェイスブラス社(オハイオ州)が、同国のコンキャストメタル社(ペンシルベニア州)とサブライセンス契約を締結したと発表した。これにより、北米における『エコブラス』の連続鋳造棒・中空棒の生産販売拠点が確立することになる。

 コンキャストメタル社は細径、大径(最大30インチ)、異型、中空の製品を一貫生産する米国最大の連続鋳造棒メーカー。同社は従来より『Federalloy』『Envirobrass』などのビスマス系鉛フリー製品を生産しているが、今回『エコブラス』を加えることでラインアップの強化を図った。今後は連続鋳造棒、中空棒の生産・販売を開始するとしている。
 日鉱金属は1日、9月積み産銅建値を8月末と同値のトン当たり94万円で据え置くことを決めた。

 9月積み産銅建値については、8月最終週の海外銅相場がLME銅セツルメントで一時7421ドルと1カ月ぶりの安値へ続落をながめて、トン2万―3万円の引き下げを不安視する声が強かった。しかし、9月1日(現地8月31日)入電の海外相場がチリ・エスコンディダ銅山ストの収拾見込みをよそに、原油・貴金属相場の値上がりなどに連動して、LME銅セツルメントで前日比187ドル高の7647ドルと急反発。また為替市場で円相場が1ドル=118・40円(TTS)と4月27日(同118・72円)以来の安値へ下げ続けていることを映した。
 三菱マテリアルは1日、三菱伸銅の普通株式に対する公開買い付けを先月31日で終了し、発行済み株式総数の所有割合が51・04%(議決権ベース)になったと発表した。これに伴い、三菱伸銅は今月8日付で三菱マテリアルの連結対象会社になる予定。

 三菱マテリアルは7月28日、三菱伸銅、三宝伸銅工業と事業提携すると発表。7月31日から1株当たり450円で三菱伸銅株の公開買い付けを行っていた。今回の買い付けに要した資金は約48億円で、1054万3000株を取得した。三菱伸銅は今後も東証一部上場を維持する。