2006年04月28日(金)
 国内電気銅・原料市場取引の指標となる産銅建値がついに過去最高値である1974(昭和49)年5月のトン89万円を更新した。

 海外銅相場の異常ともいえる暴騰が続いていることを受けて、日鉱金属は25日の建値改定からわずか中1日での異例の建値改定に踏み切り、4月積み産銅建値をトン当たり7万円引き上げ91万円(月間平均78万3500円)に緊急改定、即日実施すると発表した。

 4月に入り月初も含め7回目の引き上げで、3月末産銅建値(68万円)に比べてトン23万円もの暴騰。
 住友チタニウムは27日、多結晶シリコンの生産能力を増強すると発表した。半導体用シリコンウエハーのさらなる需要拡大が見込まれることから、年900トンから1300トンへ能力増強の設備投資を実施する。投資額は54億円。来年7月から新規増産分の出荷を開始する予定。
 財務省が27日発表した3月の非鉄金属輸入通関速報によると、自動車向けのおう盛な需要を背景にアルミ合金地金やアルミ系スクラップが前年同月比30%増から3倍と大幅な伸びを示した。

 銅系スクラップはメーカーが原材料の国内調達を強めたことで輸入量は減少。このほか電気鉛(精製鉛)やニッケル地金、錫地金などが増加したものの、電気銅(陰極銅およびその断片)や電気亜鉛(精製亜鉛99・99%以上)、蒸留亜鉛(同99・99%未満)は減少した。