2006年04月26日(水)
 2005年度の伸銅品生産量は3年連続で100万トンを上回った。日本伸銅協会が25日発表した生産速報によると、05年度の伸銅品生産量は100万3152トンで、04年度に比べ2.4%の減少となったものの、当初予想の99万8800トンを超えた。

 本年1月以降、半導体分野をはじめとする実需の回復や銅価上昇を見越した駆け込み需要の増加で生産量が増加していることが要因と見られる。
 三井金属は、プリント基板材料の電解銅箔を5月出荷分から値上げする。汎用品の厚さ35ミクロンについてアジア市場でキロ当たり0・7―1ドル引き上げる方向で需要家との交渉を開始した。

 原材料の銅価高騰を背景に旧正月明けに約1ドルの値上げが浸透し、アジア市場で8ドル台に乗せたが、銅価が一段と上昇したことでさらに原料の上昇分を製品価格に転嫁する必要がある。今回の値上げが浸透すれば9ドル台に達する。
 日鉱金属は25日、4月積み産銅建値をトン当たり1万円引き上げ84万円に緊急改定、即日実施すると発表した。

 今回の改定により、4月の建値平均価格はトン77万6500円で確定した。新建値の84万円は狂乱物価で上げ過程にあった74年4月中旬(85万円)以来32年ぶりの超高値。