2006年02月06日(月)
 ロンドン金属取引所(LME)の銅現物相場はトン当たり5000ドルの大台を突破した。依然として歴史的な低水準にあるLME在庫や中国国家備蓄局(SRB)のショートポジション問題、製錬所のトラブルといった銅独自の支援材料が背景にあるほか、鉛、亜鉛、アルミなど非鉄市況全体に投機資金が流入している。

 これを受け日鉱金属は3日、2月積み建値をトン当たり2万円引き上げ65万円に緊急改定。異例の中1日での引き上げにより、市中は一様にとまどいを隠せないようすだ。
 日鉱金属は3日、2月積み産銅建値をトン当たり2万円引き上げ、65万円(月間平均64万8000円)に緊急改定、即日実施すると発表した。産銅建値が実施日を含めて2営業日で改定されるのは極めて異例のことだが、海外相場の急騰に対処して改定日を速めたものと推測される。新建値の65万円は1980年3月7日から11日(同67万円)以来の高水準。
 日本チタン協会はこのほど、2006年のチタン需要見通しをまとめた。航空機やプラント関連向けの需要増加を受け、スポンジチタンは05年比17・8%増の3万6000トン、展伸材は1万9000トンと4・7%増え、3年連続で過去最高を更新する見通しだ。

 スポンジチタンは住友チタニウムと東邦チタニウムの増産により大幅に増えるが、展伸材は材料の制約があるため伸び率は小幅にとどまる。