2005年12月13日(火)
 古河機械金属の中核事業会社である古河電子は、主力製品の高純度金属ヒ素を5年ぶりに値上げする。製造工程で発生する廃液中に含まれるヒ素分を低減する費用など、ヒ素の管理コストが収益を圧迫しているためだ。

 すでに需要家の大手化合物半導体メーカーに要請しており、12月中に50%以上の値上げ幅を決定、2006年4月から新価格を適用する。これにより、採算が悪化している金属ヒ素のリサイクルなど環境投資をさらに拡充したい考え。
 三井金属は12日、12月積み亜鉛建値をトン当たり4000円引き上げ26万8000円に改定したと発表した。海外相場の高騰を受け、平均建値も2600円上昇して26万4500円になった。依然として15年ぶりの高値圏で推移しており、1990年9月1日以来の27万円台を完全に視野に入れた格好だ。
 ロンドン金属取引所(LME)の銅、鉛、亜鉛相場が、連日のようにドル建て移行後の最高値を更新している。原油相場の高騰で潤沢な資金を得た中東諸国のオイルマネーは、金先物相場を約25年ぶりの高値圏に押し上げたが、さらに余った投機資金はファンダメンタルズが好調な非鉄金属相場に向かっている。