2005年05月30日(月)
 住友金属鉱山は、ニッケル水素電池などに使う水酸化ニッケルを増産する。ハイブリッド自動車の市場拡大に伴い需要家からの増量要請が強まっているためだ。

 生産拠点の磯浦工場(愛媛県新居浜市)では現在、月産能力180トンの設備がフル稼働しているが、2005年度上期中には280トンに引き上げる計画。既存設備の効率改善に加え、新しい設備も導入する。設備投資額は数億円を予定している。
 三菱マテリアルは27日、オーストリアのプランゼー・ホールディング社との間で、焼結部品事業を本年10月1日までに全面統合すると発表した。50%ずつの出資で共同持株会社を設立して、両社の焼結部品事業を移管する予定。新会社の年間売上高は約480億円(約3億5000万ユーロ)となり、世界トップクラスの焼結部品専業メーカーとなる。
 伸銅品生産量が5カ月連続で減少した。日本伸銅協会が26日発表した伸銅品生産速報によると、4月の生産量は8万4700トン。前年同月比で7・1%減となり、マイナス幅に歯止めはかかったものの、昨年からの低落傾向に大きな変化は見られなかった。

 半導体やデジタル家電の在庫調整は総じて順調に進んでいると言われ、国内経済にマイナス要因は見当たらない。しかし、自動車関係こそ堅調だが、そのほかの需要分野に好調さが見られない。業界では秋口までは現在の状態が続くとの見方が多い。