2004年11月09日(火)
 非鉄業界では、市況高騰と独自戦略の成果積み上げから製錬メーカーに対する市場評価が高まっていこうとしているが、ITバブル崩壊後に収益の柱である情報通信事業の落ち込みを受けて抜本的な収益改善が遅れてきた電線メーカーでも、見直しの動きが出てきた。すでに大手電線メーカーの今中間期決算発表が始まっているが、堅調な自動車向け製品や絞り込み後の電子材の浮上、事業再編の進展などから市場による再評価が加速する可能性もある。
 住生活グループ(水谷千加古社長)は8日、05年3月期中間決算を発表した。それによると、連結の売上高は、前年同期比2・2%増の4775億1100万円と増収を達成。住宅関連事業が堅調に推移したことが、プラスに寄与している。ただし、利益面ではビル関連の低迷、経費増や海外子会社の為替差損などが発生し、前年の数字を割り込んだ。
 鉛と亜鉛の11月積み国内建値が8日、1カ月ぶりに反発に転じた。円高要因を堅調な海外相場がはね返した格好で、今月明けに上伸した銅とともに、これで3建値とも値上がりしたことになる。

 三菱マテリアルは、鉛建値をトン当たり3000円引き上げて14万2000円に改定した。  また、同日、三井金属も亜鉛建値を5000円引き上げて15万7000円に改定。