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2004年11月02日(火)
11月積み銅建値が1日、トン当たり1万円高の37万円と上伸スタートした。日鉱金属が発表したもので、先週末に海外銅相場がドル安などを背景におう盛な買い戻しに急反発したため。建値の反発は半月ぶり。大半の国内銅市場関係者が10月末まで「よくて横ばい。場合によっては1万円後退」と見ていた中での上げだけに、戸惑いも広がっており、新建値を前提にした取引がどこまで進むか不透明ながら、最大の銅取引指標が底堅いことを今回の引き上げ措置は印象づけた。
三井金属が1日発表した05年3月期の中間決算は、連結経常利益が前年同期比86・6%増の231億9600万円、連結純利益72%増の100億8900万円で過去最高益を記録した。連結売上高は12・2%増の2157億8900万円だった。鉱山・基礎素材部門が銅や亜鉛の市況上昇で増収だったほか、電子材料関連の中間素材部門が大幅な増益だった。
国内の再生鉛の需給がひっ迫している。猛暑による前倒し需要や中国産輸入玉の入手難のため新鉛(電気鉛)が数年来の品薄状態となり、再生鉛に使用原料がシフトしているためだ。そのため一部の再生鉛精錬業者は、陥没続きだった廃バッテリー下取り価格の引き上げに動いており、それに伴い回収業者の間では競争が激化している。一見すると活況を呈しているようだが、精錬業者と回収業者にとっては採算面で忍耐を強いられているのが実情のようだ。