鋼材加工販売を行っていた共永興業(本社=大阪市西区、西野公章社長)は26日、大阪南港に動態保存していた蒸気機関車(C12―38号機)をこのほど、大井川鉄道(東海汽缶)に無償で寄贈したと発表した。大井川鉄道は同機を整備し営業運転を行う。
共永興業は以前からSLを運行する大井川鉄道に蒸気機関車の動輪や部品などを譲っている。今回は機関車本体を寄贈することになった。同社はこれまでも学校法人などに蒸気機関車の寄贈を行ってきた。西野社長は「蒸気機関車に命を吹き込んでいただくことに感謝する。今まで大切に保存してきた甲斐があり、SLも喜んでいると思う。乗車したいので、営業運転を楽しみにしている」と話す。
C12号機は小型で軽量なため、簡易線などで使用された。現在は真岡鉄道(栃木県真岡市)でも保存されている。
共永興業は3月末に鉄鋼事業を終了(四国営業所は4月末に終了)した。同社の本社にあるC57―148号機については引き続き動態保存を行う。