自動車産業の総合展示会「第44回東京モーターショー2015」が28日、東京ビッグサイト(東京・有明)で開幕に先立ち報道陣に公開された。今回は、環境に配慮した技術・製品が目立つとともに、自動運転など安全面での性能向上を図った取り組みをメーンに各社がアピールした。
今回のモーターショーでは、非鉄金属関連企業からも各メーカーがそれぞれ出展。このうち住友電気工業は、「つながる技術、未来へ」をコンセプトに、「地球の環境によいクルマへ」「つなぐ技術で事故や渋滞のない街へ」「便利なものをあなたへ」の3つのカテゴリーで自動車関連技術を幅広く紹介。ブース正面にデモカーを展示し、ワイヤハーネスをはじめ、同社グループが関わる自動車関連製品を幅広く展示した。主な内容は、回生用DC/DCコンバータやアルミハーネス、電池配線モジュールほか、高度化光ビーコンなどを出品した。
また矢崎総業は、「クルマと人」「クルマの中」「クルマとくらし」をそれぞれつなぐ3つのコンセプトで、同社製品・技術を紹介。このうちクルマの中をつなぐ製品としては、高強度0・13スケア電線と、「ISO PVC電線/アルミ電線」をはじめ、車載用光コンポーネントなど、各製品を出展した。
日立金属は、オリジナルな製品・技術を展示。このうち電線関係では、電動パーキングブレーキ用ハーネスを紹介した。
日本軽金属グループの日本フルハーフは、電気式冷凍機「e―CHILNO」搭載温度管理車と、新法規対応ウィングトレーラ「フルハーフウィングエーストレーラ」をそれぞれ参考出品。同社では、新たな時代に対応したモデルの提案を図る。
そのほかアルコア・ホイール・プロダクツ・ジャパンは、商用車用のアルミホイール、アクセサリーなどを展示した。
自動車メーカー各社は車体(ボディ材)にアルミを使用した車も披露した。トヨタ自動車はボンネットとバックドア部分にアルミ板を使用したプリウスを展示=写真。同社によると軽量性に加え、歩行者と衝突した際、歩行者の頭部などの保護性能を高めるためにアルミを採用した。
一般公開は今月30日。会期は来月8日までとなっている。