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国際アルミ二次合金市場の下落が止まらない。中国産AD12・1オファー価格(CIF、JAPAN)はA団、B団メーカーでトン2120―2150ドルと、4月の最高値から200ドル強の値下げを記録。日本産価格を大きく下回り、値ごろ感が台頭している。世界最大手のアルミ二次合金メーカー、シグマグループ(本社=台湾高雄市)のトニ―・フアン会長兼CEOに、同社の生産状況や相場見通しなどについて電話で聞いた。
「6月の生産量はシグマが2万トンとなる見通しで、他の工場は5月と同程度にとどまるだろう。ユーザーの間で先安を見込んで、買い控えの動きが広がっている。また、相場が下落する前に手当てした高値在庫の圧縮を優先する自動車部品メーカーも少なくない。こうした要因で、これまでのような内需拡大の動きは一服している。とはいえ、需要レベルは依然高い」
トップに聞く/シグマグループ会長兼CEO トニ―・フアン氏
中国内需拡大は一服
日刊産業新聞 2010年06月02日国際アルミ二次合金市場の下落が止まらない。中国産AD12・1オファー価格(CIF、JAPAN)はA団、B団メーカーでトン2120―2150ドルと、4月の最高値から200ドル強の値下げを記録。日本産価格を大きく下回り、値ごろ感が台頭している。世界最大手のアルミ二次合金メーカー、シグマグループ(本社=台湾高雄市)のトニ―・フアン会長兼CEOに、同社の生産状況や相場見通しなどについて電話で聞いた。
――シグマグループ4社の生産状況は。
「5月の生産量は上海シグマが2万1000トン。このうち1万2000トンを日本や東南アジアなどへの輸出が占める。重慶シグマは5000トン。パイロットプラントの増設は完了し、月7000トンの生産能力があるが、需要家が国内市場の相場下落を受けて購買を控えており、フル操業に至っていない。カン州シグマは4000トンだった。輸出用の鍋や鉄板を製造する大口ユーザーの低操業が響き、受注回復が遅れている。現在、周辺地域で新規顧客開拓を進めているところだ。高雄シグマは4000トンで高操業を続けている」「6月の生産量はシグマが2万トンとなる見通しで、他の工場は5月と同程度にとどまるだろう。ユーザーの間で先安を見込んで、買い控えの動きが広がっている。また、相場が下落する前に手当てした高値在庫の圧縮を優先する自動車部品メーカーも少なくない。こうした要因で、これまでのような内需拡大の動きは一服している。とはいえ、需要レベルは依然高い」