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2024.12.20
2023年10月6日
鉄鋼業界で働く/女性営業職編 インタビュー/「自分事」と捉える未来に
東海地区にもさまざまな職種で活躍する女性がいる。JFE商事名古屋支社では、名古屋自動車鋼材部第一自動車鋼材室の米田亜季穂さんが、2017年に入社後、一貫して自動車関連の営業を担当。昨年結婚し、家庭との両立も進めている。就職活動や業務内容、ライフイベント、今後の目標などについて聞いた。
――入社までを。
「もともと英語が好きで、大学でスペイン語を専攻した姉の影響を受け、神戸市外国語大学外国語学部イスパニア学科に進学しました。ゼミではスペイン語の文法など言語について深く勉強。サラマンカ大学で10カ月の交換留学も経験しました。スペイン語の教員免許も取得しています」
――就職活動は。
「当初は海外メーカーの営業などを漠然と志望していました。金融、エアラインなどさまざまな業種が学内説明会に来ていて、いろいろ見ているうちに商社で働くのが自分に合いそうだなと。総合商社はあまり働くイメージが湧かなくて、食品や繊維といった専門商社を幅広く受けていました」
――JFE商事へ。
「大学時代にラクロス部で一緒に活動していた友人が1年早くJFE商事に入社したので、社名や存在は就活前から知っていましたね。入社後、大阪支社西部自動車鋼材部大阪自動車鋼材室に配属。貿易のイメージが強かったので最初はピンと来なかったです。大阪に自動車メーカーがあることも知らなかったくらいですね」
――業務内容は。
「自動車メーカーと、付随する部品メーカー向けのひも付き業務を担当しました。自動車メーカーは思っていたよりも女性が多かったです。担当者も女性だったので、負けていられないな! と思いながら仕事をこなしていました。部品メーカーは、工場に女性もいらっしゃいましたが男性が圧倒的に多いなと。珍しがって私を覚えてくださる方もおられました。皆さんから仕事についてたくさん教えていただきましたね」
――唯一の女性総合職。
「入社当時、8年目と10年目の先輩がいて、見よう見まねで営業について学んでいました。話し方とか……。部署は計7人で、そのうち女性総合職は私1人。女性一般職は3人いて、年齢の近い方もいましたが全員先輩でした。先輩に指示を出す立場であることを最初は課題に感じていて。お願いしやすい関係づくりを意識していました」
――うれしいことは。
「楽しい、うれしいと感じる余裕がないです(笑)。新車の立ち上げに関われて面白そうだね、と言われた時には、特別な仕事をしているんだなと感じました。他にもコイルセンターや物流会社との連携がうまくいきお客さまの納期に間に合った時、達成感があります」
――大変なことを。
「お客さまとの納期を守ることですね。『明日絶対にモノがないとラインが止まる』という状況が時折あります。お客さまとJFE商事の出勤カレンダーが異なるので、休日や夜に連絡が来ることも。その時はドキドキしました」
――支えられている。
「会社の人に支えられているという実感が強いです。自分の部署はもちろん、話を聞いてくれたり、ストレス発散に付き合ってくれたりする仲間が他部署やグループ会社にもいて、気持ちの面で心強いですね。名古屋に転勤してからもそれは変わりません。会社の仲間が好きだから、ここで働き続けています」
――転勤した。
「昨年、名古屋支社名古屋自動車鋼材部第一自動車鋼材室に異動。急な転勤で大変だったのを覚えていますね。今は自動車部品メーカーを中心に担当していますがとても忙しくて驚いています(笑)。お客さまも多いので、鋼材の取扱量も多く大変。新車の立ち上げ頻度も高くて目まぐるしいです」
――結婚されている。
「異動を機に昨年入籍し、仕事の事情で週末婚の形を取っています。夫とはあまり仕事の話はしないのですが、商社の営業の働き方に理解があります。いつか子供もほしいですが、異動もあり今はバタバタしていてちょっと難しいかなと。将来は子育てと両立して仕事を続けていきたいです。子育てに専念するより、外に出る方が自分の性格にも合っていると思うので」
――女性に増えてほしいか。
「増えてほしいですね。人数の分だけ働き方やライフスタイルがあるでしょうし、同じ女性として参考になることも多いのではないかなと。組織としても、より多くの結婚・妊娠といったライフイベントに対応していくことで経験値が上がり、皆が今まで以上に『自分事』として捉えるようになっていくと思います。そうなれば、男性の育休取得なども含め一層働きやすくなるのではないかと」
――業界にどう変わってほしいか。
「DXなどをはじめ、システム化を進めて時代に追いついていく必要があると思いますね。鉄鋼業界はいろんな業界から遅れていると感じるんです。紙の書類の多さとファクスを使用する頻度の多さにショックを受けましたし。女性が入るイメージがないのもその一つかなと。名古屋は自動車関連の工場に女性が多いです。時代に追いつくとともに、女性が増えることで堅い印象もほぐれて、働きやすくなるといいなと思います」
――今後の目標を。
「今は目の前の仕事に必死すぎて、すぐには思いつかないですね(笑)。会社で一緒に働く“人"が好きで今の仕事を続けているので、自分もそう思ってもらえるような人間でありたいと強く思います。社内環境をさらに整え、心地良い職場づくりに貢献したいです」
(芦田 彩)
鉄鋼業界で活躍する女性をはじめとした多様な人材、未来を担う人材を、随時紹介していきます。
――入社までを。
「もともと英語が好きで、大学でスペイン語を専攻した姉の影響を受け、神戸市外国語大学外国語学部イスパニア学科に進学しました。ゼミではスペイン語の文法など言語について深く勉強。サラマンカ大学で10カ月の交換留学も経験しました。スペイン語の教員免許も取得しています」
――就職活動は。
「当初は海外メーカーの営業などを漠然と志望していました。金融、エアラインなどさまざまな業種が学内説明会に来ていて、いろいろ見ているうちに商社で働くのが自分に合いそうだなと。総合商社はあまり働くイメージが湧かなくて、食品や繊維といった専門商社を幅広く受けていました」
――JFE商事へ。
「大学時代にラクロス部で一緒に活動していた友人が1年早くJFE商事に入社したので、社名や存在は就活前から知っていましたね。入社後、大阪支社西部自動車鋼材部大阪自動車鋼材室に配属。貿易のイメージが強かったので最初はピンと来なかったです。大阪に自動車メーカーがあることも知らなかったくらいですね」
――業務内容は。
「自動車メーカーと、付随する部品メーカー向けのひも付き業務を担当しました。自動車メーカーは思っていたよりも女性が多かったです。担当者も女性だったので、負けていられないな! と思いながら仕事をこなしていました。部品メーカーは、工場に女性もいらっしゃいましたが男性が圧倒的に多いなと。珍しがって私を覚えてくださる方もおられました。皆さんから仕事についてたくさん教えていただきましたね」
――唯一の女性総合職。
「入社当時、8年目と10年目の先輩がいて、見よう見まねで営業について学んでいました。話し方とか……。部署は計7人で、そのうち女性総合職は私1人。女性一般職は3人いて、年齢の近い方もいましたが全員先輩でした。先輩に指示を出す立場であることを最初は課題に感じていて。お願いしやすい関係づくりを意識していました」
――うれしいことは。
「楽しい、うれしいと感じる余裕がないです(笑)。新車の立ち上げに関われて面白そうだね、と言われた時には、特別な仕事をしているんだなと感じました。他にもコイルセンターや物流会社との連携がうまくいきお客さまの納期に間に合った時、達成感があります」
――大変なことを。
「お客さまとの納期を守ることですね。『明日絶対にモノがないとラインが止まる』という状況が時折あります。お客さまとJFE商事の出勤カレンダーが異なるので、休日や夜に連絡が来ることも。その時はドキドキしました」
――支えられている。
「会社の人に支えられているという実感が強いです。自分の部署はもちろん、話を聞いてくれたり、ストレス発散に付き合ってくれたりする仲間が他部署やグループ会社にもいて、気持ちの面で心強いですね。名古屋に転勤してからもそれは変わりません。会社の仲間が好きだから、ここで働き続けています」
――転勤した。
「昨年、名古屋支社名古屋自動車鋼材部第一自動車鋼材室に異動。急な転勤で大変だったのを覚えていますね。今は自動車部品メーカーを中心に担当していますがとても忙しくて驚いています(笑)。お客さまも多いので、鋼材の取扱量も多く大変。新車の立ち上げ頻度も高くて目まぐるしいです」
――結婚されている。
「異動を機に昨年入籍し、仕事の事情で週末婚の形を取っています。夫とはあまり仕事の話はしないのですが、商社の営業の働き方に理解があります。いつか子供もほしいですが、異動もあり今はバタバタしていてちょっと難しいかなと。将来は子育てと両立して仕事を続けていきたいです。子育てに専念するより、外に出る方が自分の性格にも合っていると思うので」
――女性に増えてほしいか。
「増えてほしいですね。人数の分だけ働き方やライフスタイルがあるでしょうし、同じ女性として参考になることも多いのではないかなと。組織としても、より多くの結婚・妊娠といったライフイベントに対応していくことで経験値が上がり、皆が今まで以上に『自分事』として捉えるようになっていくと思います。そうなれば、男性の育休取得なども含め一層働きやすくなるのではないかと」
――業界にどう変わってほしいか。
「DXなどをはじめ、システム化を進めて時代に追いついていく必要があると思いますね。鉄鋼業界はいろんな業界から遅れていると感じるんです。紙の書類の多さとファクスを使用する頻度の多さにショックを受けましたし。女性が入るイメージがないのもその一つかなと。名古屋は自動車関連の工場に女性が多いです。時代に追いつくとともに、女性が増えることで堅い印象もほぐれて、働きやすくなるといいなと思います」
――今後の目標を。
「今は目の前の仕事に必死すぎて、すぐには思いつかないですね(笑)。会社で一緒に働く“人"が好きで今の仕事を続けているので、自分もそう思ってもらえるような人間でありたいと強く思います。社内環境をさらに整え、心地良い職場づくりに貢献したいです」
(芦田 彩)
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