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2024.10.30
2023年4月27日
日本の特殊鋼/世界に誇る技術の粋/(47)/対談/中/松野課長 経済安全保障の施策急ぐ/藤岡会長 供給網全体で実力付ける
――重要なサプライチェーン(SC)である加工業、流通業の機能は日本の鉄鋼業の強み。SCの重要性をどのように捉えているか。
藤岡「メーカー単独では製品をすべて販売することができず、きめ細かい加工もタイムリーな輸送も行うことが難しい。高度な流通網が日本全国で出来上がっているからこそ、われわれの生産対応が容易になり、顧客の情報も入りやすくなる利点がある。加工業や流通業が果たしている役割はとても大きい」
松野「近年は自然災害による甚大な被害、新型コロナウイルス感染症、ロシア・ウクライナ情勢に伴う資機材不足などそれぞれの影響を受けて、SCのリスクが発生している。経済産業省としてもSC全体、川上から川下までの一気通貫で施策を考える意識が強くなっている。鉄鋼業は産業全体において言わば川中に位置しており、川上からも川下からも影響も受ける難しい立ち位置にある。逆の発想では川上にも川下にも影響を与え得る強いポジションにあるとも言える。メーカーだけでなく、加工や流通を含めたSC全体が競争力を持っていなければ、日本の鉄鋼業の優位性は実現されていない。経済新興国との市場競争は現前として立ち向かわなければいけないテーマ。技術面でのリードは当然のことながら加工や流通、特に流通の生産性を高めていかなければ、優れた製品であっても総合力で負けてしまうことになる。メーカーと加工業、流通業も一緒に強くなっていくという意識で取り組んでほしいし、これを支援する施策を考えていかなければいけないと思う」
藤岡「メーカー単独では製品をすべて販売することができず、きめ細かい加工もタイムリーな輸送も行うことが難しい。高度な流通網が日本全国で出来上がっているからこそ、われわれの生産対応が容易になり、顧客の情報も入りやすくなる利点がある。加工業や流通業が果たしている役割はとても大きい」
松野「近年は自然災害による甚大な被害、新型コロナウイルス感染症、ロシア・ウクライナ情勢に伴う資機材不足などそれぞれの影響を受けて、SCのリスクが発生している。経済産業省としてもSC全体、川上から川下までの一気通貫で施策を考える意識が強くなっている。鉄鋼業は産業全体において言わば川中に位置しており、川上からも川下からも影響も受ける難しい立ち位置にある。逆の発想では川上にも川下にも影響を与え得る強いポジションにあるとも言える。メーカーだけでなく、加工や流通を含めたSC全体が競争力を持っていなければ、日本の鉄鋼業の優位性は実現されていない。経済新興国との市場競争は現前として立ち向かわなければいけないテーマ。技術面でのリードは当然のことながら加工や流通、特に流通の生産性を高めていかなければ、優れた製品であっても総合力で負けてしまうことになる。メーカーと加工業、流通業も一緒に強くなっていくという意識で取り組んでほしいし、これを支援する施策を考えていかなければいけないと思う」
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