2022年9月6日
日本の特殊鋼/世界に誇る技術の粋/22/需要家に聞く/日立建機/理事調達統括部長/小松和則氏/供給網全体で共同開発
――特殊鋼の使用状況から。
「特殊鋼は主に建機の部品に使用している。特殊鋼を鍛造したり、機械加工を施して部品にする。主な部品は、油圧ショベルの場合、旋回ベアリングやポンプ、減速機のギアなどが挙げられる。このほか建機では大型の鉄の構造物が動かす摺動部の連結ピンなどにも使用される。これらの部品はわれわれの求める機能、強度、耐久性に適した材料を、鋼材を製造する特殊鋼メーカーから提案を受け、一緒になって開発しながら製品の信頼性を高めている。これらが使用までの流れだ」
「使用、開発に当たっては、サプライヤーとなる鉄鋼メーカーとの共同開発が多くを占める。例えば、建機の上部旋回体と下部走行体をつなぐ旋回ベアリングや、自重を支えるローラーなど足回りのコンポーネントなどが、共同開発した部品・部材として挙げられる。これらの部品で材料として特殊鋼を採用する場合も、初期の段階でサプライヤーと相談して共同で開発している」
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