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2024.12.20
2022年3月17日
鉄鋼業界で働く/女性駐在員編/インタビュー(4)/スタッフ背負う責任が力に
【伊藤忠丸紅鉄鋼・MIOS勤務の大西絢子さん】
――2020年10月にマレーシア・クアラルンプールにあるマルベニ・イトウチュウ・チューブラーズ・アジア(MITA)傘下の油井管販売会社MITA Oilfield Services(M)にGMとして赴任しました。
「新型コロナウイルス禍で不安はありましたが、東京勤務時代に30回以上出張で来ていたので、家族のサポートもありスムーズに業務に入ることができました」
――昨年4月にはマネージングダイレクター(MD)に就任し、最高責任者となりました。
「大きな責任をひしひしと感じています。鋼管本部の事業会社として、クアラルンプール、ケママンおよびラブワンにそれぞれオフィスがあり、在庫、ねじ切り、プロセッシングなどの加工も伴った油井管・ラインパイプなど石油・天然ガス掘削・輸送に使う各種パイプの販売を行っています。スタッフは1人の日本人駐在員含め31人です」
――女性のトップは現地でどう受け止められていますか。
「マレーシアは女性の社会進出が進んでいて、取引先である国営石油開発会社ペトロナスの上層部も女性の役職者が非常に多いので、仕事環境としては恵まれていると思います」
「先述したケママンとラブワンのオフィストップも女性であり、働く上で女性として不利に感じたことは有りませんでした。周囲では子どもを3人、4人と持つ方も多く、あくまで個人的感想ですが子育てしながら働くことに関してマレーシアは日本より寛容で、融通も利きやすいと思います」
――MISIに入社したきっかけは。
「高校生の頃、石油ガスなどエネルギー関連に関わる仕事をしたいと思っていました。新卒で外資系の商船会社に入社しましたが、日本の企業で社会に貢献する会社に転職を希望し、社会人5年目で中途入社しました。10年6月から海外実務研修性としてシンガポールに半年間滞在し、海外勤務の希望が高まりました」
――海外赴任が決まり家族の反応はどうでしたか。
「現在7歳と4歳の子ども2人と母親を連れて滞在しています。日本には夫がおり、同居する母には子供の面倒を見てもらっており、家族のサポートにとても感謝しています」
――MDとしてのやりがいは。
「日本人であれ外国人であれ、チームをまとめ、方向性を定めて皆を動かすことを経験できるのは貴重な時間と思っています」
――一方で大変だなと思うことは。
「スタッフ31人中、25人程度が油井管を担当していますが、現在向こう10年間の大口の油井管のテンダーを抱えています。ミルからは良い条件提示をもらわなければならないし、スタッフそれぞれも家庭があります。その方々の将来を明るいものとするために重圧を感じる毎日です」
――マレーシアはロックダウン(都市封鎖)などの厳しい措置がありました。
「ロックダウンの期間中、子どもは自宅待機となった上に、スタッフ含め、取引先も大変な状況でした。会社からは一時帰国の通達がありましたが、立場上、自分が帰国したら現地スタッフの士気が低下すると思い悩み、会社から条件付きで留まることが許され、何とか期限内に応札することができました。今振り返ると、心身ともにギリギリの状態でしたが東京の鋼管本部のサポートをはじめ、現地スタッフ全員のチーム力で乗り切れたと感じています」
――乗り越えることができた原動力は。
「やはり現地スタッフ30人とその家族を路頭に迷わせてはいけないという責任感と先代の皆さんが20年以上にわたり築き上げた契約をここで終わらせる事はできないという思いです」
――休日はどう過ごしていますか。
「子どもを連れて公園に行ったり、自宅プールで遊んだりとできるだけ触れ合う時間を作って自分も楽しんでいます」
(菅原 誠)
――2020年10月にマレーシア・クアラルンプールにあるマルベニ・イトウチュウ・チューブラーズ・アジア(MITA)傘下の油井管販売会社MITA Oilfield Services(M)にGMとして赴任しました。
「新型コロナウイルス禍で不安はありましたが、東京勤務時代に30回以上出張で来ていたので、家族のサポートもありスムーズに業務に入ることができました」
――昨年4月にはマネージングダイレクター(MD)に就任し、最高責任者となりました。
「大きな責任をひしひしと感じています。鋼管本部の事業会社として、クアラルンプール、ケママンおよびラブワンにそれぞれオフィスがあり、在庫、ねじ切り、プロセッシングなどの加工も伴った油井管・ラインパイプなど石油・天然ガス掘削・輸送に使う各種パイプの販売を行っています。スタッフは1人の日本人駐在員含め31人です」
――女性のトップは現地でどう受け止められていますか。
「マレーシアは女性の社会進出が進んでいて、取引先である国営石油開発会社ペトロナスの上層部も女性の役職者が非常に多いので、仕事環境としては恵まれていると思います」
「先述したケママンとラブワンのオフィストップも女性であり、働く上で女性として不利に感じたことは有りませんでした。周囲では子どもを3人、4人と持つ方も多く、あくまで個人的感想ですが子育てしながら働くことに関してマレーシアは日本より寛容で、融通も利きやすいと思います」
――MISIに入社したきっかけは。
「高校生の頃、石油ガスなどエネルギー関連に関わる仕事をしたいと思っていました。新卒で外資系の商船会社に入社しましたが、日本の企業で社会に貢献する会社に転職を希望し、社会人5年目で中途入社しました。10年6月から海外実務研修性としてシンガポールに半年間滞在し、海外勤務の希望が高まりました」
――海外赴任が決まり家族の反応はどうでしたか。
「現在7歳と4歳の子ども2人と母親を連れて滞在しています。日本には夫がおり、同居する母には子供の面倒を見てもらっており、家族のサポートにとても感謝しています」
――MDとしてのやりがいは。
「日本人であれ外国人であれ、チームをまとめ、方向性を定めて皆を動かすことを経験できるのは貴重な時間と思っています」
――一方で大変だなと思うことは。
「スタッフ31人中、25人程度が油井管を担当していますが、現在向こう10年間の大口の油井管のテンダーを抱えています。ミルからは良い条件提示をもらわなければならないし、スタッフそれぞれも家庭があります。その方々の将来を明るいものとするために重圧を感じる毎日です」
――マレーシアはロックダウン(都市封鎖)などの厳しい措置がありました。
「ロックダウンの期間中、子どもは自宅待機となった上に、スタッフ含め、取引先も大変な状況でした。会社からは一時帰国の通達がありましたが、立場上、自分が帰国したら現地スタッフの士気が低下すると思い悩み、会社から条件付きで留まることが許され、何とか期限内に応札することができました。今振り返ると、心身ともにギリギリの状態でしたが東京の鋼管本部のサポートをはじめ、現地スタッフ全員のチーム力で乗り切れたと感じています」
――乗り越えることができた原動力は。
「やはり現地スタッフ30人とその家族を路頭に迷わせてはいけないという責任感と先代の皆さんが20年以上にわたり築き上げた契約をここで終わらせる事はできないという思いです」
――休日はどう過ごしていますか。
「子どもを連れて公園に行ったり、自宅プールで遊んだりとできるだけ触れ合う時間を作って自分も楽しんでいます」
(菅原 誠)
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