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2024.12.20
2022年3月4日
鉄鋼業界で働く/女性開発職編/インタビュー(下)/一つずつ地道に課題解決
総合リサイクルの平林金属(本社=岡山市、平林実社長)では、技術開発部で2人の女性社員が活躍する。リサイクル技術の向上を目指し日々、開発テーマに向き合う花房茉奈美さんと中村絢夏さんに話を聞いた。
――どのような形で技術開発を進めている。
花房「おのおのがテーマを持っていて、課題を一つずつ解決していくイメージです。テストの必要があれば、計画を立て、実際に現場で設備を借りてデータを取る、また次のテストへ進む。こういった繰り返しです。大体、打ち合わせや資料の作成と、現場でのテストなどが半々くらいです」
中村「自分が思っていた以上に、頭を使って、突き詰めてやらないと成果が出ないので、現場とは全く違います。苦労も多いですが、やりがいを感じながら仕事をしています」
――現在、取り組んでいるテーマは。
中村「私は、ミックスプラスチックの単一回収、品質向上がテーマです。ミックスプラスチックについては、海外への輸出制限が難しくなっているため、国内で循環させることが必要となってきています。新たな製品に生まれ変わることができるよう、単一回収の幅・精度をどう上げていくかが課題です」
花房「ASR(シュレッダーダスト)がメインのテーマです。前任も含めると10年越しのテーマですが、私は担当して1年ほどです。ダストの中の硬質プラスチック、例えばPP(ポリプロプレン)をマテリアルリサイクルしていこうという内容で、そこで異物をどうやって取っていくか、どんな機械を使えば効率的に除去できるか、といった検討を行っています」
――仕事の中で壁にぶつかることは。
花房「ほとんどは家電のプラリサイクルで使われる技術を参考にしながら進めていこうとしていますが、家電はきれいなプラスチックが多い反面、ASRにはいろいろなものが混ざっていることに加え、リサイクルの難しい黒色のプラが多く、苦労しています」
中村「私も壁にぶつかることはあります。手を掛ければ良いものはできるのですが、どうしてもコストがかかってくるという問題が発生します。利益を増やすにはどうしたらいいか、選別に使う水をどうきれいなまま維持するか、ちょっとしたところでの一工夫なのですが、なかなかアイデアが出ず、悩んだりします。そのたび、同僚や上司に助けてもらいながら、何とか乗り越えています」
――最後に、それぞれ今後の目標を。
花房「ASRからの硬質プラスチック回収では、もっと品質を上げて再資源化しやすいものにしていきたいと思っています。これから、太陽光発電パネルの廃棄量も増えてくるため、リサイクルの必要性が高まります。パネルからガラスだったり、セルシートだったり、活用できる資源を回収する技術を確立していくのも大きなテーマです」
中村「現状、ミックスプラスチックの中からPPやPS、ABSなどの単一回収リサイクルを行っていますが、さらに幅広く単一化や有価にできるものを増やしていくのが目標です。また、女子ソフトボール部の中で、現場以外で働いているのは今のところ私だけになります。今後、他選手にもソフトボールをしながら、さまざまな部署で働くことができるような道を切り開いていきたいと思っています。女子ソフトの部員は、男子に比べて選手寿命が短く、多くが20代半ばくらいで現役を引退します。スポーツと仕事を両立して、さらに結婚や出産といったライフイベントに入るのはなかなか難しいといった理由からです。引退後は地元に帰って再就職するという方が多いので、社内で選択肢が広がることで、その後も長く働けられる環境になっていければと思っております」
(月森 七海)
――どのような形で技術開発を進めている。
花房「おのおのがテーマを持っていて、課題を一つずつ解決していくイメージです。テストの必要があれば、計画を立て、実際に現場で設備を借りてデータを取る、また次のテストへ進む。こういった繰り返しです。大体、打ち合わせや資料の作成と、現場でのテストなどが半々くらいです」
中村「自分が思っていた以上に、頭を使って、突き詰めてやらないと成果が出ないので、現場とは全く違います。苦労も多いですが、やりがいを感じながら仕事をしています」
――現在、取り組んでいるテーマは。
中村「私は、ミックスプラスチックの単一回収、品質向上がテーマです。ミックスプラスチックについては、海外への輸出制限が難しくなっているため、国内で循環させることが必要となってきています。新たな製品に生まれ変わることができるよう、単一回収の幅・精度をどう上げていくかが課題です」
花房「ASR(シュレッダーダスト)がメインのテーマです。前任も含めると10年越しのテーマですが、私は担当して1年ほどです。ダストの中の硬質プラスチック、例えばPP(ポリプロプレン)をマテリアルリサイクルしていこうという内容で、そこで異物をどうやって取っていくか、どんな機械を使えば効率的に除去できるか、といった検討を行っています」
――仕事の中で壁にぶつかることは。
花房「ほとんどは家電のプラリサイクルで使われる技術を参考にしながら進めていこうとしていますが、家電はきれいなプラスチックが多い反面、ASRにはいろいろなものが混ざっていることに加え、リサイクルの難しい黒色のプラが多く、苦労しています」
中村「私も壁にぶつかることはあります。手を掛ければ良いものはできるのですが、どうしてもコストがかかってくるという問題が発生します。利益を増やすにはどうしたらいいか、選別に使う水をどうきれいなまま維持するか、ちょっとしたところでの一工夫なのですが、なかなかアイデアが出ず、悩んだりします。そのたび、同僚や上司に助けてもらいながら、何とか乗り越えています」
――最後に、それぞれ今後の目標を。
花房「ASRからの硬質プラスチック回収では、もっと品質を上げて再資源化しやすいものにしていきたいと思っています。これから、太陽光発電パネルの廃棄量も増えてくるため、リサイクルの必要性が高まります。パネルからガラスだったり、セルシートだったり、活用できる資源を回収する技術を確立していくのも大きなテーマです」
中村「現状、ミックスプラスチックの中からPPやPS、ABSなどの単一回収リサイクルを行っていますが、さらに幅広く単一化や有価にできるものを増やしていくのが目標です。また、女子ソフトボール部の中で、現場以外で働いているのは今のところ私だけになります。今後、他選手にもソフトボールをしながら、さまざまな部署で働くことができるような道を切り開いていきたいと思っています。女子ソフトの部員は、男子に比べて選手寿命が短く、多くが20代半ばくらいで現役を引退します。スポーツと仕事を両立して、さらに結婚や出産といったライフイベントに入るのはなかなか難しいといった理由からです。引退後は地元に帰って再就職するという方が多いので、社内で選択肢が広がることで、その後も長く働けられる環境になっていければと思っております」
(月森 七海)
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