2021年11月12日
銅加工レーザーの展開/対談/古河電気工業×日亜化学工業/(下)/産業向けレーザー 30年300億円に拡大/さらなる高出力化も注力
――本年1月にBlue―IRハイブリッドレーザー「BRACE(ブレイス)」を上市したが。
太田「われわれが手掛けてきたIR(近赤外)レーザーは、高深度の加工ができるが、光吸収率が低く加工欠陥が多いという欠点があった。一方、青色レーザーは安定した入熱ができるが、ビーム形状が大きくぼやっとした溶接になるという課題があった。ハイブリッドレーザーのブレイスは、青色レーザーで入熱し銅材料を液状化したのちに、IRレーザーで深い溶け込みの溶接を行う。青色レーザーとIRレーザーの長所を両立したレーザーのため、多様な銅の加工に対応することができる。また、ロバスト性が高いため、平角巻線の溶接の際に、部材間の段差やずれがあっても安定した溶接ができるという特長を持つ。加工時間が従来の溶接方法に比べ2分の1から3分の1短縮できるほか、スパッタなどの加工欠陥が発生しにくいため、品質面でも訴求力があるとみている」
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