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2024.10.30
2021年5月11日
企業研究シリーズ/三菱マテリアル150周年ー素材の力で持続可能な未来を創るー(1)/小野直樹社長に聞く(上)/循環経済・脱炭素に貢献
三菱マテリアルは本年5月に創業150周年を迎えた。明治から昭和初期にかけては炭鉱と金属鉱山を中心にした事業展開で日本の近代化に貢献。戦後は国内鉱山の衰退と共にセメントや金属加工、海外資源開発など事業多角化に乗り出し、素材を通じて日本経済の成長を支えてきた。今後は製錬所やセメント工場を活用したリサイクル事業の強化や再生可能エネルギーなどで世界が目指す「循環経済」や「脱炭素社会」の構築に貢献する。小野直樹社長に同社グループの歴史や現在進めている中期経営戦略、2030年から50年に向けた長期ビジョンなどを聞いた。
――三菱マテリアル150年の歴史から。
「三菱グループの前身である九十九商会が、日本のメイン産業だった鉱山経営に乗り出したのがルーツ。1871年に今の和歌山県にあった炭鉱を租借。2年後の73年には岡山県の吉岡銅鉱山を買収して金属鉱山事業に進出した。三菱グループの事業も鉱山業に関連するものが多くある。例えば鉱石の輸送や輸送の際の保険であったり、トレーディングに必要な商社や銀行、重機械も鉱山業には欠かせない。その中で当社グループは炭鉱と非鉄金属の鉱山業に立脚した企業経営を行ってきた」
「第二次大戦後は財閥解体により炭鉱事業の三菱鉱業(後の三菱鉱業セメント)と金属鉱山が中心の太平鉱業(後の三菱金属)の2社に分割された。三菱鉱業は石油へのエネルギー転換により国内炭鉱を相次ぎ閉鎖し、当時三菱グループで手がけていなかったセメント事業に進出した。金属鉱山事業も、金属価格の下落や円高などが収益構造を直撃し国内鉱山を相次ぎ閉鎖。海外鉱山への進出を進めるとともに、金属加工分野の強化も図った。両社それぞれが事業構造を転換していくなかで、アルミ、原子力、電子材料などにも進出、事業の多角化が進められた」
――三菱マテリアル150年の歴史から。
「三菱グループの前身である九十九商会が、日本のメイン産業だった鉱山経営に乗り出したのがルーツ。1871年に今の和歌山県にあった炭鉱を租借。2年後の73年には岡山県の吉岡銅鉱山を買収して金属鉱山事業に進出した。三菱グループの事業も鉱山業に関連するものが多くある。例えば鉱石の輸送や輸送の際の保険であったり、トレーディングに必要な商社や銀行、重機械も鉱山業には欠かせない。その中で当社グループは炭鉱と非鉄金属の鉱山業に立脚した企業経営を行ってきた」
「第二次大戦後は財閥解体により炭鉱事業の三菱鉱業(後の三菱鉱業セメント)と金属鉱山が中心の太平鉱業(後の三菱金属)の2社に分割された。三菱鉱業は石油へのエネルギー転換により国内炭鉱を相次ぎ閉鎖し、当時三菱グループで手がけていなかったセメント事業に進出した。金属鉱山事業も、金属価格の下落や円高などが収益構造を直撃し国内鉱山を相次ぎ閉鎖。海外鉱山への進出を進めるとともに、金属加工分野の強化も図った。両社それぞれが事業構造を転換していくなかで、アルミ、原子力、電子材料などにも進出、事業の多角化が進められた」
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