2020年9月25日
「電線メーカーの自動車戦略」 阿部茂信・古河電気工業常務 素材技術を生かした製品展開
古河電気工業は「100年に一度の大変革期」を迎える自動車分野に対し、素材技術を生かした製品を展開する。本年4月には自動車部品事業部門を社長直下の組織とし、業界の変化に対してスピード感をもって対応ができる体制とした。そこで、同社の阿部茂信・自動車部品事業部門長(執行役員常務)に足元の事業環境と今後の戦略を聞いた。
――自動車部品事業部門の足元の事業環境を。
「2020年度の売上高は昨年度比で15%減を見込む。4―6月は日本、欧米、中国以外のアジア市場が新型コロナウイルスの影響を大きく受けた。中国市場は1―3月に大きく打撃を受けたが、需要は回復しており、4―12月にかけて取り戻せるとみている。日本市場は年明けから昨年度並みの水準に、北米市場は年末には昨年度の90―95%程度まで回復するとみている。ASEAN(東南アジア諸国連合)市場に関しては、南米やアフリカへの自動車の輸出が多いタイやインドネシアの動きが鈍く、昨年度並みに回復するのは来年の夏ごろとなるのではないか」
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