2016年2月16日
故下妻博氏(元住金 社長)を偲ぶ お別れの会に1700人参会
昨年11月15日に78歳で亡くなった下妻博・元住友金属工業社長の「お別れの会」が15日、東京都千代田区のホテルニューオータニで行われ、鉄鋼業界、経済界などから約1700人が参会した。
下妻氏は1960年に東京大学文学部を卒業して住友金属工業に入社。おもに薄板営業畑を歩み、89年取締役経営企画部長に就任。00年に社長に就任してからは、和歌山製鉄所の上工程合理化、新日本製鉄、神戸製鋼所との3社提携などを推し進め、その後の新日鉄との経営統合の道筋をつけた。05年に代表取締役会長に就任し、07年からは関経連会長を務めるなど財界でも足跡を残した。
新日鉄住金の進藤孝生社長、宗岡正二会長、新宮康男名誉顧問、今井敬名誉会長、森禮次郎名誉顧問、中村爲昭名誉顧問、三村明夫名誉会長、友野宏相談役はじめ鉄鋼メーカー、商社・流通の関係者が参集。場内に展示された幼少時から学生時代、社長時代などの想い出の写真を眺めながら、故人の遺徳を偲んでいた。
会場内で下妻氏の想い出を求めると、三村名誉会長は「(新日鉄・住金の)合併に尽きる」とひとこと述べ、「その功績は永遠に残る」と付け加えた。友野相談役は「超人的な記憶力に裏打ちされた、決断の速い経営者だった」と敬意を表した上で、住金社長時代に下妻会長と統合に向けて交わした「そろそろだな」「そうですね」とのやり取りを披露しつつ、展示された顔写真を見上げながら「少し早かったが、思い残されたことはないでしょう」と語った。
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