2013年11月19日

新日鉄住金 タイ事業戦略 SNP 東南アジア最大の車用鋼管工場、4工程一貫でニーズ対応

新日鉄住金グループの東南アジア最大の自動車向け鋼管工場、サイアム・ニッポン・スチール・パイプ(SNP)は、拡大する国内と近隣諸国の鋼管需要に対応し、生産体制を強化している。海外中核拠点としてインドネシアとインドに鋼管工場を出資・設立し、製造・管理ノウハウを注入。海外鋼管工場の司令塔の役割を果たし、新興国で伸びる高級鋼管需要を取り込む。

自動車産業が集積するタイ南東部ラヨーン県に進出し、96年に営業運転を開始した。97年のバーツ危機で撤退論が浮上したが、02年からタイの四輪車と二輪車の生産が増加に転じ、SNPの生産も02年の月間平均2000トンが04年3000トン、08年4000トンと年々増加。09年に第2工場を建設し、11年は洪水影響で販売はやや減ったが、12年は5000トン、年間6万トンと過去最高を記録した。

日本では造管、伸管、切断、部品加工の4工程を別々のメーカーが行っているが、SNPは4工程すべてを行う。「一貫生産による品質管理・保証、リードタイム短縮、在庫・コスト削減、二次加工まで含めた製造方案の提案による新規案件開発工期短縮とコスト削減などお客さまのニーズに応えるものづくりを進める」(髙本照久・SNP社長)。

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