2013年10月18日
海外現地戦略を聞く■インド編 JFESインド 大友 英樹社長 品質で先行、要望に対応
JFEスチールは、インドでの事業を着実に伸ばしている。日系需要家への対応とともに、地場系需要家の開拓を推進。鉄鋼大手JSWスチールに技術を供与した冷延ミルも近く稼働を始め、日系自動車メーカーの現地調達ニーズに対応する。インフレや通貨安から経済成長が足踏みするが、輸出シフトなど需要家の対応に変化が見られる。「品質で常に先を行き、お客さまの要望に応える」と語る、JFEスチールインドの大友英樹社長に、将来に向けた取り組みを聞いた。
――インド経済が振るわない。
「2012年に5%に落ちた経済成長率が、13年4―6月に4・4%とさらに下がり、先日のIMF発表では、通年で3・75%と予想された。インド政府は5・5%目標の旗を降ろしていないが、内需がよくない。4―9月の自動車販売台数は、前年同期比5%減と同時期の比較では10年ぶりに減少した。消費マインドが冷え、世界的な原油高と通貨ルピー安による燃料費の上昇、政府の高金利政策などさまざまな要因を受けている。経常収支と財政収支の双子の赤字も厳しい。通貨安を利用して自動車などの輸出を増やそうとしたり、至近でローン金利を下げる動きもあるが、本格的な景気回復には時間がかかりそうだ」
――鉄鋼需要も伸び悩んでいる。
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