2024年8月1日

ミズノ、首冷却ウエア発売 ペルチェ式、猛暑対策に

ミズノは、屋内外の暑熱環境下で働く作業員向けに、体の冷却を目的としたワークウエアの「アイスタッチデバイスネック」の販売をこのほど開始した。電流を流すと冷却するペルチェ素子のデバイスを搭載し、ポイント冷却で効率的なクーリングが可能なワークウエア。関連商品の「アイスタッチデバイスベスト」「アイスタッチデバイスインナーキャップ」と併せての販売目標は初年度で1200枚を目指す。

「アイスタッチデバイスネック」には、電流を流すと冷却するペルチェデバイスを首の両サイドと後ろの3カ所に搭載している。ペルチェデバイスは、強・中・弱の3段階冷却モード切り替えが可能で、強モードで稼働する場合、環境温度30度、湿度60%の状態で稼働前と比較すると、1分後に冷却面の低下温度は約14・3度になるとしている。本体の生地には肌面には高通気、接触冷感のドライエアロフローアイス採用し、ペルチェデバイスやバッテリーを取り外すことで洗濯が可能。夏に問題になる衣服の衛生面にも対応する。

同日に販売したアイスタッチデバイスベストは5日で完売するほどの人気だ。猛暑対策に頭を悩ませる企業はかなり多いとミズノの広報担当者は言う。現在は同社と企業が来年の導入に向けた商談を行っている。

夏のスポーツシーンを支えるメーカーとして、地球温暖化に伴い、夏季のスポーツシーンは厳しい環境になっていることを受けて、広島大学の長谷川博教授と共同研究を実施した。屋内外の暑熱環境下でプレーするアスリートのパフォーマンスを支えるため、身体部位ごとのクーリング効果を検証。各部位を冷却した時の身体への影響の大きさを色で示し「COOLING BODY MAP」を作成した。「アイスタッチデバイスベスト」は、スポーツで培ったノウハウの「COOLING BODY MAP」設計に基づき、電流を流すと冷却するペルチェデバイスを冷却効果の高い背中と両脇下に配置することで、効率的なクーリングが期待できるウエアとして販売に注力する。

ミズノは、1997年からスポーツ品開発で培った技術や知見を活用した別注の企業ユニフォームを企画・販売する専門部門を設置し、これまで約1200社以上に納品。近年、企業などからの需要を受け、2016年3月からワークシューズを、2018年2月からワークアパレルを本格的に展開。2019年4月にはワークビジネス事業部を新設し、建設業、運輸業、製造業をはじめ、さまざまな業種へのさらなる拡大と商品ラインアップ拡充を進めワークビジネス強化に取り組む。2027年度には180億円の売り上げを目指すとしている。

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