2023年3月3日

関東地区市況 鉄スクラップ湾岸小反発

2月下旬からジリ安で展開してきた関東地区の鉄スクラップ市況の潮目が、再び変化しつつあるようだ。2月28日から3月1日にかけて、関東の電炉メーカーや輸出業者の入荷量が減少し、「需給が突然締まって」(加工業者)H2の湾岸価格が小幅で反発した。船積み量が「2―3週ぶりに増えた」(商社)ことや、円安などを背景としたベトナム向け輸出商談の活性化などが影響した。ある商社は国際指標となる米国からトルコ向けの鉄スクラップ輸出価格の上昇や、中国の春の鋼材需要が徐々に日本に影響しているとみる。ただし関東地区の電炉への入荷量にはばらつきがあり、入荷堅調なある電炉は「近日中に荷受け制限や買値引き下げの対応をとる可能性がある」とする。関東相場には強気と弱気の両材料が見られ、不安定な状態だ。

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