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2024.12.20
2022年3月16日
鉄スクラップ価格が15日に続騰した。ロシアのウクライナ侵攻によって世界的に鋼材や半製品の供給不安が広がっている。15日時点の日本鉄スクラップ総合価格(3地区電炉メーカー購入価格平均、H2)はトン当たり6万2600円となり、わずか1週間でトン6100円(10・8%)上昇。中国の旺盛な鋼材需要もアジアの鉄スクラップ需給タイト化に影響した。ただ、海外では短期間で跳ね上がった相場への警戒感が高まり、「混乱していた市場が落ち着きを取り戻しつつある」(商社)との声も聞かれ始めている。
関東 電炉価格、輸出に並ぶ
関東地区の鉄スクラップ価格が先週に続いて15日に大きく上がった。ウクライナ危機を受けて国際的に鋼材需要が高まり、韓国やベトナムからの引き合いが強まったことが背景にある。関東電炉の買値は10日にトン3000円前後、15日に同2500円前後上がり、1週間で同5500円前後上昇した。
関東電炉メーカー購入価格(H2)の中心はトン6万1500―6万3000円前後に、湾岸価格(H2)の中心は6万2500―6万3500円前後にそれぞれ続騰した。
電炉大手の東京製鉄・宇都宮工場が15日から鉄スクラップ全品種の買値をトン2500円上げ、地区内の他の需要家もおおむね追随。ただ、電炉側がおおむねトン2000-2500円前後上げたのに対し、輸出業者の上げ幅はトン500-1000円前後にとどまる。関東の鉄スクラップは海外高に呼応して輸出価格が電炉買値より高い状況が続いていたが、約1週間ぶりに電炉買値が輸出価格と並んだ。「韓国やベトナムで高値警戒感が高まり、様子見ムードが生まれている」(商社)という。
関東相場の急上昇は旺盛な外需によるところが大だったため、「今後の相場の上伸力が少し弱まるのでは」(大手ヤード筋)との声も聞かれはじめている。
東鉄・宇都宮は15日に買値をトン2500円上げて特級(H2相当品種)の買値をトン6万2500円とした。先週10日にも3000円上げており、わずか1週間弱でトン5500円値上がりしたことになる。市場は「異例の上げ幅」と受け止めており、「鉄スクラップがこれ以上海外に流れないようにしたのだろう」と見ている。東鉄・宇都宮が主に生産するH形鋼の需要は底堅く先高観も台頭しているため、「原料となる鉄スクラップを大幅に上げても利幅が取れる計算」(ヤード筋)のようだ。
一方で、主に異形棒鋼を生産する電炉メーカーは赤字幅が広がる。今週に入って異形棒鋼の販売価格を上げたが、「そもそもの需要が少なく、先高期待も薄い」(関係者)という。
関西 輸出対抗で一段上げ
関西地区の鉄スクラップ相場は15日から一段高となった。ロシアのウクライナ侵攻以降、鉄スクラップの国際相場は急上昇している。地区内でも鉄スクラッを確保するため、先行する輸出価格への対抗値上げを迫られた。
同地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格(15日時点、H2)は、トン当たり6万1500―6万3000円前後。東京製鉄が15日から鉄スクラップ購入価格を引き上げたのに追随する形で、地区電炉メーカーも一斉に買値を上げた。
大阪電炉の同日からの上げ幅は共英製鋼枚方事業所がダライ粉をトン2000円、ほかトン2500円、中山鋼業が一律トン1500円、その他6工場が一律トン2500円。姫路メーカーも4社とも一律トン2500円買値を引き上げている。
週末から3連休を控えている上、鉄スクラップ共同輸出の船積みも予定されていることを受けて、市中では「需給バランスはタイト」(ヤード筋)とみている。一方、原油価格の下落やウクライナ危機への警戒感が依然として強く、海外の鉄スクラップ市況の過熱感も和らぎつつある。
国際相場を押し上げる要因となったトルコ鉄鋼メーカーの鉄スクラップ調達の動きについては、欧州を中心に契約が進んだことから調整局面となっているようだ。地区内では「出し渋っていたヤード各社もスポット購入価格などを考慮しながらメーカーへの出荷に動くのでは」(流通筋)との見方も出ている。
関東 電炉価格、輸出に並ぶ
関東地区の鉄スクラップ価格が先週に続いて15日に大きく上がった。ウクライナ危機を受けて国際的に鋼材需要が高まり、韓国やベトナムからの引き合いが強まったことが背景にある。関東電炉の買値は10日にトン3000円前後、15日に同2500円前後上がり、1週間で同5500円前後上昇した。
関東電炉メーカー購入価格(H2)の中心はトン6万1500―6万3000円前後に、湾岸価格(H2)の中心は6万2500―6万3500円前後にそれぞれ続騰した。
電炉大手の東京製鉄・宇都宮工場が15日から鉄スクラップ全品種の買値をトン2500円上げ、地区内の他の需要家もおおむね追随。ただ、電炉側がおおむねトン2000-2500円前後上げたのに対し、輸出業者の上げ幅はトン500-1000円前後にとどまる。関東の鉄スクラップは海外高に呼応して輸出価格が電炉買値より高い状況が続いていたが、約1週間ぶりに電炉買値が輸出価格と並んだ。「韓国やベトナムで高値警戒感が高まり、様子見ムードが生まれている」(商社)という。
関東相場の急上昇は旺盛な外需によるところが大だったため、「今後の相場の上伸力が少し弱まるのでは」(大手ヤード筋)との声も聞かれはじめている。
東鉄・宇都宮は15日に買値をトン2500円上げて特級(H2相当品種)の買値をトン6万2500円とした。先週10日にも3000円上げており、わずか1週間弱でトン5500円値上がりしたことになる。市場は「異例の上げ幅」と受け止めており、「鉄スクラップがこれ以上海外に流れないようにしたのだろう」と見ている。東鉄・宇都宮が主に生産するH形鋼の需要は底堅く先高観も台頭しているため、「原料となる鉄スクラップを大幅に上げても利幅が取れる計算」(ヤード筋)のようだ。
一方で、主に異形棒鋼を生産する電炉メーカーは赤字幅が広がる。今週に入って異形棒鋼の販売価格を上げたが、「そもそもの需要が少なく、先高期待も薄い」(関係者)という。
関西 輸出対抗で一段上げ
関西地区の鉄スクラップ相場は15日から一段高となった。ロシアのウクライナ侵攻以降、鉄スクラップの国際相場は急上昇している。地区内でも鉄スクラッを確保するため、先行する輸出価格への対抗値上げを迫られた。
同地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格(15日時点、H2)は、トン当たり6万1500―6万3000円前後。東京製鉄が15日から鉄スクラップ購入価格を引き上げたのに追随する形で、地区電炉メーカーも一斉に買値を上げた。
大阪電炉の同日からの上げ幅は共英製鋼枚方事業所がダライ粉をトン2000円、ほかトン2500円、中山鋼業が一律トン1500円、その他6工場が一律トン2500円。姫路メーカーも4社とも一律トン2500円買値を引き上げている。
週末から3連休を控えている上、鉄スクラップ共同輸出の船積みも予定されていることを受けて、市中では「需給バランスはタイト」(ヤード筋)とみている。一方、原油価格の下落やウクライナ危機への警戒感が依然として強く、海外の鉄スクラップ市況の過熱感も和らぎつつある。
国際相場を押し上げる要因となったトルコ鉄鋼メーカーの鉄スクラップ調達の動きについては、欧州を中心に契約が進んだことから調整局面となっているようだ。地区内では「出し渋っていたヤード各社もスポット購入価格などを考慮しながらメーカーへの出荷に動くのでは」(流通筋)との見方も出ている。
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