2021年6月15日

薄板値上げ基調継続か 東鉄7月販価が焦点に

 国内薄板市況が異例の急上昇を続ける中、市場では鉄鋼メーカーの値上げラッシュがいつ止まるかに関心が集まっている。直近3カ月は日本製鉄と東京製鉄が毎月交互に薄板の値上げを打ち出すなど、メーカー販価が加速度的に上昇。昨年からの累計での値上げ幅は熱延鋼板(ホットコイル)で日本製鉄がトン当たり5万円、東京製鉄が4万8000円に達している。けん引役の一端を担っていたアジア市況は踊り場の様相を呈し、天井感もちらつき始めているが、鉄鋼メーカーは日本国内の市況水準がいまだ出遅れた状態にあるとみて、値上げを継続したい意向。きょう15日発表予定の東京製鉄の7月販売価格はメーカーが強気の価格政策を維持できるかを見極めるポイントとなりそうだ。

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