2021年4月15日
脱炭素社会へー切り開く未来ー(8) 鉄リサイクル 上級品争奪戦の号砲鳴る 市中回収品の最大限活用が不可欠
2050年の「温室効果ガス排出実質ゼロ」という大きな課題に直面する鉄鋼業。鍵を握るのは「都市鉱山」から発生する鉄スクラップの利用拡大だ。高炉メーカーは水素を使って鉄鉱石を還元する革新的な技術の開発を目指す一方で鉄スクラップを活用し、電炉での高級鋼生産や大型電炉の新設を視野に入れる。既存の電炉メーカーも環境優位性などの観点から電炉鋼材の普及拡大を図るなど鉄鋼業全体が脱炭素社会の実現に向けて大きく舵を切る中、鉄スクラップの価値が一段と増しそうだ。
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