2019年6月13日

鉄スクラップ相場続落、電炉の生産計画下振れ

 国内鉄スクラップ相場が続落した。東京製鉄が12日入荷分から宇都宮工場を除く4拠点で鉄スクラップ購入価格を引き下げ、各地区にも電炉各社の値下げの動きが広がった。資材や人手不足に伴う建築工事の遅れなどから製品流通在庫が高水準で推移し、鋼材需要が鈍化。「電炉メーカー各社の生産計画が下振れしている」(商社)ため、鉄スクラップ需要が後退していることが値下がりにつながったとみられる。海外鉄スクラップ市況の低迷も影響しており、「米国鉄スクラップ相場の大幅下落がアジア市場にも波及するのでは」(流通筋)など先安懸念はさらに強まっている。

スポンサーリンク