21日午後9時22分に北海道胆振地方中東部で最大震度6弱の地震が発生したが、鉄鋼メーカーへの人的被害、設備被害は確認されておらず、点検後は各社通常操業に戻っている。
震度3だった北海道室蘭市は鉄鋼各社が集積しているが、新日鉄住金室蘭製鉄所、日本製鋼所室蘭製作所など人的、設備的な被害はなく、通常操業を行っている。震度4だった苫小牧市に拠点を置く清水鋼鉄苫小牧製鋼所も、社員や家族、設備への被害はなく、点検後は通常操業に戻っており、鉄スクラップの荷受けも行っている。同じく震度4だった札幌市西区のJFE条鋼豊平製造所に関しても人的、設備的な被害はなかった。
昨年9月に発生した胆振東部地震では、地震よりその後のブラックアウト(全域停電)による影響を受けたが、今回、厚真町などの一部地域が一時停電したものの、すぐに復旧するなど停電による影響が限定的だったことも被害を抑えた一因とみられる。