三井金属は10日、竹原製煉所(広島県竹原市)の一部生産ラインが今般の豪雨による工場内冠水のため操業を停止していると発表した。停止しているのは金属粉と鉛の工場。いずれも冠水しているのはポンプなどの付帯設備だけで、来週初めまでには復旧できる見通し。交通網寸断などによる出荷への影響も出ている。
ニッケル水素電池用の水素吸蔵合金やリチウムイオン電池用のマンガン酸リチウム(LME)の工場は通常稼働している。冠水した両工場についても水が引き次第、金属粉は今週末、鉛は来週初めにも稼働再開を見込む。いずれも在庫があるため、「復旧までの物量は確保できている」(広報担当者)という。
一方、出荷については周辺地域の交通網寸断により迂回ルートでの出荷を余儀なくされているほか、トラックの手配も通常より少なくなっている。このため、需要家との間で納期調整を行っている。