2018年2月2日

神戸製鋼 品質問題での減益要因 アルミ・銅40億円に増

神戸製鋼所の河原一明・常務執行役員は1日の決算会見で、同社がアルミ・銅製品などの検査データ改ざん問題が2018年3月期(今期)の下期に100億円の連結経常減益要因になるとの見通しは「変わらない」とした上で、このうちアルミ・銅部門が占める割合が前回(昨年10月)発表の30億円から40億円に増えたと説明した。従来説明していた不具合品の廃却に伴う損失や歩留まり悪化に伴うコストアップ販売減に加え、今回新たに顧客の保証費用の請求を盛り込んだため。一方、アルミ・銅以外(鉄鋼部門や本社など)が占める割合は、前回の70億円から60億円に縮小したため、全体では100億円のまま変わらなかったとした。

アルミ銅製品の販売減には「工場のJIS・ISOの取り消しや一時停止の影響も一部含まれる」(河原常務)とした。一方、60億円には「アルミ・銅製品以外の数量減少のほか、今回の問題で本社が弁護士などの専門家を起用した費用など」(同)が含まれる。ただ建設機械部門の業績好転などがこうした悪化要因を補うとして、18年3月期通期の経常利益予想は従来の500億円から600億円に上方修正した。

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