2018年1月24日
東京製鉄、4―12月経常益21%増 通期売上高 50億円上方修正
東京製鉄が23日に発表した2017年4―12月期の単独経常利益は、前年同期比21・3%増の107億2900万円となった。4―12月期決算の経常増益は2期ぶり。今村清志・常務取締役営業本部長は、「製品値上げを推進したほか、生産数量の増加に伴う固定費削減効果や、コストダウンに取り組んだことが収益改善に寄与した」とコメントした。
4―12月期の鋼材出荷数量は前年同期比25万9000トン増の180万5000トン。田原工場の生産量(熱間圧延製品ベース)は同10万9000トン増の50万7000トン。販売数量の内訳は条鋼類59%(形鋼53%、異形棒鋼6%)、鋼板類41%(薄板34%、厚板7%)。前年同期比で輸出比率(金額ベース)は同0・2ポイント上昇の9・3%。販売単価は同9900円高のトン6万6400円、鉄スクラップ購入価格は同8900円高の同3万円、メタルスプレッドは同1000円拡大し、同3万6400円。営業利益ベースでは同21億円のプラス。
21億円の内訳として、スプレッド拡大で18億1000万円、また増産効果によって14億1000万円がそれぞれプラス要因となり、合計32億200万円。一方、コストは増産に伴う固定費改善でトン1260円のプラス、また変動費アップで同1880円のマイナスとなり、差し引きでトン620円の悪化となり、トータル11億2000万円のマイナス要因となった。
10―12月期は鋼材出荷数量が計画比1万6000トン増の61万6000トン。販売単価は同200円高のトン6万8200円、鉄スクラップ購入価格は同1700円高の3万3700円、メタルスプレッドは同1500円縮小の3万4500円、営業利益は同5000万円減の27億円。10―12月の営業利益はスプレッド縮小影響で9億2400万円悪化したものの、増産効果で8億7400万円改善した影響で5000万円のマイナスに止めた。
18年1―3月期の計画は、冬季定期修繕で鋼材出荷数量が10―12月比1万6000トン減の60万トン、販売単価は同4000円高のトン7万2200円、鉄スクラップ購入価格は同3800円高の3万7500円、メタルスプレッドは同200円拡大の3万4700円、営業利益は同2億円マイナスの25億円と想定。スプレッド拡大で1億2000万円のプラス要因とし、冬季定修や変動費アップ等で3億2000万円のマイナス要因があり、2億円悪化するとみている。通期鋼材出荷数量は240万トン(上期119万トン、下期121万トン)を計画している。
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