2017年10月6日

鉄スクラップ市況下落 海外市場軟化が影響

 国内鉄スクラップ市況が下落した。海外鉄スクラップマーケットの軟化に伴って、アジアでも輸出市場が低迷していることなどが要因。東京製鉄が5日から全拠点で鉄スクラップ購入価格を引き下げ、全国的に電炉メーカーの買値引き下げの動きが波及した。一方、国内市場では需要期を迎えて製品出荷ペースが増えているほか、ビレット国際市況が高値推移していたため、「輸出契約を抱える電炉メーカーも少なくなく、10月の電炉生産は直近ピークに達する可能性もある」(商社)ことなどから鉄スクラップ需要は堅調に推移。さらに既契約分の鉄スクラップ輸出船積み数量も高水準で推移していることもあり、「国内については海外相場ほど下落するには至らないのでは」(流通筋)との見方も出ている。

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