2016年3月22日

愛知製鋼が再発防止策、棒線圧延工場事故 人的・物的両面で展開

 愛知製鋼は、生産を再開した第2棒線圧延工場の再発防止策への取り組みについてとりまとめた。

 事故の発生原因は、定期補修後の再稼動で加熱炉点火前に行うエアパージ作業が実施されなかったことに加え、ガス通しで作業手順と異なる実施により、加熱炉内にガスが流入する事態が発生。滞留したガスに点火パイロットバーナ(火種)の火が引火し事故に至ったとしている。

 再発防止策については、作業手順の見直者へ安全に関わる教育等による人的対策と、各作業においてフェールセーフ機能を持たせるためのインターロック機能を追加する物的対策を実施。併せて人的、物的両面の対策を全社展開することで、事故を二度と発生させないよう体質の強化を図るとしている。

 同社では東日本大震災以降、事業継続強化に向け、在庫確保、社内の代替ラインでの生産対応や他社での代替生産の事前調査、詳細情報のリスト化など危機管理対応を強化してきた。今回の事故ついて同社では「お客様の生産活動に影響を及ぼしてしまったことを深く反省すると共に、事故発生からこれまでの在庫・代替生産対応の実態を検証し、お客様ごとに十分な話し合いを行い二度とご迷惑をおかけしない供給体制の改善、構築、強化を図っていく」としている。

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